工務店さんからのご依頼で、
オーダーキッチンを設計・製作しました。
今回は収納に関して、
新しい試みをしました。
お客様とのヒアリングの中で、
「何かどこに入っているのか
分かりやすい収納にしたい」
とのご意見をいただきました。
そこで、
引き出し収納と、オープン収納、
それぞれの “良いトコ取り” をしたような
収納を考えてみました。
オープン収納の
『よく見える』
『可動棚なので、高さ調整できる』
という長所と、
引き出しの
『スライドできる』
という長所を、
組み合わせた収納法です。
収納の箱の左右に、
ステンレスの金具を付けています。
これをスリットに差し込んで
スライドさせることにより、
引き出しのような機能を持たせています。
金具を差し込むスリットは
沢山設けてあるので、
高さを自由に変えることが出来ます。
材質はラワンベニヤです。
ベニヤの切り口の “層” も
そのまま活かすことで、
意匠のひとつになりました。
シンクのあるカウンターは
奥行を持たせて、
スツールを置けば、
シンク対面側で、簡単な食事も可能です。
「カウンターの上に、
置いたままになりがちな
ティッシュ、メモ帳、スマホ等を
置けるような棚があると良いですね」
「ここでスマホの充電も出来たら
便利ですよね」
生活のシーンを
お客様と一緒に想像しながら、
細部への工夫や提案が出来るように
心掛けています。
ラワン材は本来、
建築下地材として使われる材料なのですが、
美しい赤み、ベニヤならではの “粗っぽさ” が注目され、
近年では、面白みのある仕上げ材として
選ばれる機会が増えてきました。
しかし、やはり本来は下地材ですので、
色は、ロットによってバラバラなのです。
この問題を、
塗装で解決する方法を研究しました。